ホーム >> ニュース、出版物など >> ニューズレター

ニューズレター

搜尋

  • 年度搜尋:
  • 專業領域:
  • 時間區間:
    ~
  • 關鍵字:

商標の使用は商取引習慣と信義誠実の原則に合致しなければならない



 商標法第68条第1項第1号によると、商標権者の同意を得ずに、同一商品又は役務において登録商標と同一の商標を使用した場合は、商標権侵害となる。

同法第70条第1号はさらに、他人の著名な登録商標であることを明らかに知りながら、商標権者の同意を得ずに、同一又は類似する商標を使用したことにより、当該商標の識別性又は信用を損なうおそれを生じさせた場合は、商標権侵害とみなされるとしている。

現在、ネットでの共同購入は、消費者にとって一般的な消費ルートとなっているが、共同購入商品のオリジナルメーカーの商標をマーケティング目的で商品・役務に関連する商業文書や広告に使用した場合、商標権を侵害するおそれがある。

 

知的財産商業裁判所は、112年(西暦2023年)度民商訴字第49号判決において、次のとおり判示した。

 

共同購入リーダーは当初からウェブページ広告におけるOMEGA商標の使用について、OMEGAの同意を得ていないにも関わらず、そのFacebookファンページでOMEGA商標を使用し、「スイス高級時計ブランド160年のOMEGAの協力関係」といったフレーズの広告を掲載していた。共同購入リーダーがOMEGA商標を使用してファンページでOMEGAの腕時計を購入するよう呼びかけたことは、関連する消費者に混同を生じさせ、商標権侵害行為にあたる。

 

また、共同購入リーダーはOMEGAと販売協力契約を締結していない以上、そのFacebookファンページやオンラインプラットフォーム上で「OMEGAと協力した」と無断で記載したことは、商取引習慣である信義誠実の方法に合致するとは言い難く、指示的合理的使用*には当たらない。これらの不実広告の掲載やOMEGA商標へのフリーライド行為は、公平交易法(日本の「不正競争防止法」及び「独占禁止法」に相当。以下「公平交易法」という)第21条第1項と第25**にも違反する。

 

実務上、真正品の共同購入や販売において、そのオリジナルメーカーの商標の使用が、「記述的合理的使用」や「指示的合理的使用」であるとして合理的使用を主張することが一般的に見られる。しかし、これらの記述的又は指示的な商標の使用が、不実の広告情報を含む場合、又は信義誠実の方法若しくは一般的な商取引習慣を逸脱している場合、合理的使用には当たらず、商標権侵害及び公平交易法違反に該当すると裁判所に判断される可能性がある。したがって、ネットで共同購入する商品が真正品であっても、関連広告が合理的な商標使用か否かに注意を払うべきである。

 

*訳注:商標法第36条第1項第1号(記述的合理的使用)、同項第2号(指示的合理的使用)は、以下のように規定している。

 

以下の状況においては、他人の商標権の効力による拘束を受けない。

 

一 商業取引慣習に従った信義誠実の方法で、自身の氏名・名称、またはその商品若しくは役務の名称、形状、品質、性質、特性、用途、産地若しくはその他商品若しくはサービス自体に関する説明を表示するが、商標として使用するのではない場合

二 商業取引慣習に従った信義誠実の方法で、商品または役務の使用目的を示すために、他人の商標を使用してその他人の商品または役務を指示する必要がある場合。ただし、その使用の結果、関連する消費者に混同や誤認を生じさせるおそれがある場合には、この限りではない。

 

**訳注:公平交易法商標法第21条第1項、第25条の内容は以下のとおり。

 

21条1項 事業者は、商品若しくは広告、またはその他公衆が知り得る方法によって、商品に関し、取引の決定に影響するに足る事項について、虚偽または誤解を招く表示または表現をしてはならない。

 

25条 本法に別段の定めがある場合の他、事業者は、その他取引秩序に影響を及ぼすに足りる欺罔行為又は著しく公正さを欠く行為をしてはならない。

 

回上一頁