ニューズレター
お知らせ:米国特許リンケージメカニズム(Patent Linkage Mechnism)の2016年中の台湾導入見込みについて
お知らせ:米国特許リンケージメカニズム(Patent Linkage Mechanism)の
2016年中の台湾導入見込みについて
既にご存じのとおり、特許リンケージメカニズムの導入が、米国の要求により、環太平洋戦略的経済連携協定(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement、TPP)の協議事項に組み入れられました。台湾政府はTPPへの参入を目指しており、当該メカニズムの導入及び実施による医薬産業への衝撃を低減するためには、当該メカニズムに対する事前の基本的な理解が不可欠となります。
弊所が情報を得ているところによりますと、台湾食品薬物管理署(Taiwan Food and Drug Administration、TFDA)は、2015年末に、薬事法改正草案を立法院(日本の国会に相当)に提出することを予定しています。TFDAはまず、オレンジブック(Patent Listing System)を設立し、2015年7月から、新薬承認の申請人に対し、新薬に関連する特許をリストアップするよう要求する予定です。また、TFDAはそれに先立ち、2015年1月16日に、この分野において名高い大学教授2名を招聘し、TFDAの職員数名とともにオレンジブックの設立及びそれに関する法律の起草を担当するチームを組織しました。
弊所は、台湾知的財産局(日本の特許庁に相当)からの依頼を受け、特許リンケージメカニズムに対する研究、及び台湾でどのように施行されるのかに対する見通しについて、約130ページに及ぶ研究報告(リンクはこちら)を作成し、今月上旬に提出しました。このことから、特許リンケージメカニズムに関する情報、及び特許リンケージメカニズムの導入が台湾ジェネリック薬産業に及ぼすであろう衝撃に対する分析のご提供が可能です。かかる情報及び分析は、TFDAに提出する特許リストの作成にあたり、全面的な戦略を決定する上でも、重要なものであると考えます。
特許リンケージメカニズムの導入や施行などにつき、進展がございましたら、弊所より速やかにご報告いたします。
ご質問、お気づきの点、ご要望などございましたら、お気軽に弊所弁理士の林(chlin@leeandli.com)までお問い合わせください。