ニューズレター
著作権法一部条文改正草案
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インターネットからのコピー及び伝送技術の簡便さにより生じる著作権侵害行為は非常に多く且つ拡散特性を具えており、また各種権利侵害行為がいずれもインターネット・サービス・プロバイダー(Internet Service Provider、以下「ISP」という)の提供するサービスを介して行われていることに対応すべく、智慧財産局は長年にわたる研究及び数多くの公聴会を経たうえで、著作権法の一部条文の改正草案を提出し、ISPの責任に制限を設け、著作権者とISP間に有効な「ノーティス・アンド・テイクダウン」(Notice & Take Down、即ち「権利者から指摘があれば削除する」の意)システムを構築することによって、ISPに、その責任を制限する「セーフハーバー」を付与、即ち、使用者がISPの提供するサービスを利用して他人の著作権又は製版権を侵害した場合、責任を負わないことを主張できる範囲及び要件を法律中に明文化して明確にした。行政院は2008年9月25日に著作権法一部条文改正草案を通過させ、同10月1日に立法院に送付した。今回の改正要点は次のとおりである。 |
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一、 |
ISPの定義を追加規定。(改正条文第3条第1項第19号) |
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二、 |
ISPは第6章の1の民事免責事由の共通要件を適用することができる。(改正条文第90条の4) |
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三、 |
各類ISPはその使用者が行った他人の著作権又は製版権を侵害する行為に対し、もし当該ISPが確かに本法に定める手続きを遵守しているのであれば、賠償責任を負わなくてもよい。(改正条文第90条の5~第90条の8) |
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四、 |
情報保存サービスを提供するISPが回復措置を講じる際に遵守すべき事項。(改正条文第90条の9) |
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五、 |
ISPが規定により著作権又は製版権を侵害する疑いのある情報を削除した場合、使用者に対して賠償責任を負わない。(改正条文第90条の10) |
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六、 |
不実な通知又は回復通知によって他人に損害を与えた場合、生じた損害について賠償責任を負わなければならない。(改正条文第90条の11) |
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七、 |
権限を授けられた主務官庁は法規命令をもって、前記の関連する追加規定条文の各項執行細部を定める。(改正条文第 90条の12) |