ニューズレター
行政裁判所は確定した訴願決定の拘束を受けない
台北高等行政裁判所2004年度訴字第467号判決は、「訴願法第95条には、訴願決定確定後、該事件は各関係機関を拘束する効力を有する旨規定されており、同法第96条にはこれとは別に、原行政処分取消後、原行政処分機関が再度処分を行わなければならない場合、訴願決定主旨によりこれを行わなければならない旨規定されている。かかる規定の目的は、行政機関内部の行政訴訟に対する見解の不一致を防ぎ、訴訟反覆を回避することにある」と判示している。但し、該確定した訴願決定の主旨は、行政裁判所に対する拘束力はなく、訴願法第95條にも「訴願決定確定後、該事件は各関係機関を拘束する効力を有するが、行政裁判所はこれに含まれない」と規定されている。したがって、行政裁判所は依然として、具体的な個別案ごとにその原処分及び訴願決定が違法であるか否かを実質的に審査しなければならない。