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写真著作物における「創作性」の判断



経済部智慧財産局(台湾の知的財産権主務官庁。日本の特許庁に相当)が1992610日に公表した「著作権法第5条第1項各号の著作物内容例示」によれば、「写真著作物」とは、写真、スライド、およびその他写真撮影の制作方法によって創作された著作物を指す。

 

写真の成果物が著作権法によって保護される「写真著作物」に該当するか否かは、依然としてオリジナリティ(創作性、中国語:原創性)の判断に帰着する。すなわち、その成果物が著作者によって独自に完成された創作であり、その思想や感情を十分に表現し、かつ既存の作品と区別し得る変化を有し、それによって創作者の個性や独自性が表現されている必要がある。もし精神的作用の程度が極めて低く、作者の個性や独自性を認識させるに足らない場合は、著作権法によって保護される著作物には該当しない(最高裁判所111年(西暦2022年)度台上字第5382号刑事判決趣旨参照)。

 

初期の実務上の見解として、最高裁判所106年(2017年)度台上字第775号民事判決は、写真撮影者が撮影時に、構図の選定、光の取り入れ方、焦点距離の調整、シャッタースピードの制御、シャッターチャンスの捉え方などの技法において、個人的かつ独自の創意工夫が見られ、一定程度の創作性に達している場合、その撮影された写真は著作権法により保護される「写真著作物」に該当すると判示していた。

 

しかし、最近の実務判決では、写真著作物における「創作性」の判断について、徐々に見直しの傾向が見られる。知的財産および商業裁判所(以下「IPCC」という)113年(西暦2024年)度民著訴字第98号民事判決(判決日:2026331日)、IPCC 115年(西暦2026年)民著訴字第3号民事判決(判決日:2026331日)、および士林地方裁判所114年(西暦2025年)智易字第13号刑事判決(判決日:2026326日)のいずれにおいても次のように指摘している。現代の科学技術の進歩に伴い、写真著作物における「創作性」の判断は、「絞り、被写界深度、光量、シャッタースピード」といった従来の技術的操作の有無のみを基準とすべきではなく、撮影者が撮影過程において、心に浮かんだ独創的な発想を反映させているか、撮影テーマ、被写体、撮影アングル、構図などに対して選定・調整を行い、客観的に創作者の思想や感情が表現されているかという点に立ち返って判断すべきであり、そのような場合にはじめて著作権による保護が与えられる。言い換えれば、写真の撮影アングル、構図・配置、光の明暗が単に撮影現場の実景をありのままに表現したにすぎない場合、それは著作権法によって保護される写真著作物には該当しない。

 

個別具体的な事案の判断に関しては、IPCC 113年(西暦2024年)度民著訴字第98号民事判決および同裁判所115年(西暦2026年)度民著訴字第3号民事判決における係争写真は、それぞれ商品が陳列されている写真や人体に装着されている写真、および単に完全な外装の商品を画面中央に配置した写真であり、IPCCはいずれも撮影現場の実景をありのままに写したものにすぎず、オリジナリティを有しないと判断した。一方、士林地方裁判所114年(西暦2025年)智易字第13号刑事判決では、X線画像ファイルの写真は患者のインプラント治療の効果を示しており、患者の治療記録として医療カルテに用いられるものであるが、撮影過程において撮影テーマ、被写体、角度のいずれも調整が行われており、医療結果を確認するという思想が表現されていることから、オリジナリティを有すると判断した。

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