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「西洋薬卸売・小売業に対する当事者個人情報の中国への国際間移転の制限」草案が衛生福利部より予告される



「西洋薬卸売・小売業に対する当事者個人情報の中国への国際間移転の制限」草案が衛生福利部より予告される
 
現行の個人情報保護法第21条では、個人情報の国際間移転について、「原則許可、例外禁止」の立法モデルを採用しており、中央目的事業所轄官庁に以下の場合に、非公務機関が個人情報の国際間移転を行うことを制限できることを授権しています。
 
一、       国家の重大な利益に及ぶ場合。
二、       国際条約又は協定に特段の規定がある場合。
三、       情報受領国において個人情報の保護についての完全な法規がなく、当事者の権利・利益に損害を与える恐れがある場合。
四、       迂回する方法で第三国(地域)へ個人情報を移転し、本法を回避する場合。
 
これについて、衛生福利部(日本の旧厚生省に相当)は202362日に「西洋薬卸売・小売業に対する当事者個人情報の中国大陸への国際間移転の制限」草案を制定すると予告しました。中国の個人情報保護に関する法律及び法令規範がなお完備していないことを理由に、西洋薬の卸売・小売業者が当事者の個人情報を国際間移転のために収集、処理又は利用することについて、情報受領国又は地域において個人情報の保護に対する完全な法規を具備していることを考慮すべきであるため、個人情報保護法の前述の規定により、西洋薬の卸売・小売業に対する当事者の個人情報の中国への国際間移転を制限するとのことです。
 
現在の草案では、西洋薬の卸売・小売業の適用範囲、適用される個人情報の類型、又は規範の例外事情については限定されていません。このため、もし本草案に対して意見や修正の提案がある場合、60日以内(即ち202381日まで)に意見を出すことができます。衛生福利部は各方面からの意見を検討した上で、草案内容を調整し、公告・施行することになります。
 
なお、衛生福利部は2020年、2021年に続けて、所轄している西洋薬卸売・小売業、医療器材卸売・小売業、食品業、化粧品卸売・小売業、漢方薬卸売・小売業等に対して、それらの個人情報ファイルの安全保護計画実施規則を公告しました。これに鑑み、衛生福利部は今後、所轄するその他産業に対しても、同様の政策を採り、類似の制限を規定すると予告する可能性が考えられます。引き続き関連政策の動向について注目する必要があります。
 
当事務所では「バイオ医薬」及び「デジタル産業、通信業及び個人情報の保護」のプラクティスチームを設けております。ご質問やサポートが必要なこと等ございましたら、いつでも当事務所の朱百強弁護士(marrosju@leeandli.com)、林莉慈弁護士(litzulin@leeandli.com)までお問い合わせ頂ければ幸いです。
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