ニューズレター
智慧財産局は公告の延期期間を6ヶ月までに緩和
経済部智慧財産局(※台湾の知的財産権主務官庁。日本の特許庁に相当)は2016年3月7日付けで「専利法(※日本の特許法、実用新案法、意匠法に相当)施行細則」第86条の改正を行い、公告の延期期間を3ヶ月から6ヶ月に延長した。当該改正条文は2016年3月9日より発効する。
智慧局は審査順番待ち件数の解消の加速化に努めることにより、特許出願の審査開始から最終処分までの平均期間はすでに25ヶ月以内に短縮される一方で、実用新案登録出願の方式審査については、4ヶ月前後で審査終了が可能となる。産業のニーズ及びグローバルな特許戦略構築の展開に合わせるため、出願人は公告の延期期間の延長へのニーズを有している。しかしながら、社会公衆にとって、公告の延期は特許等の技術内容の知得を遅らせることになるため、研究・投資の重複現象が発生する恐れがある。また、公告の延期期間中に、特許権者等が権利を主張することができるか否かは議論される余地がある。
上述した諸要素を総合的に考慮した上で、智慧局は折衷案を起草し、「特許法施行細則」第86条を改正した。公告の延期期間を6ヶ月までに延長するよう緩和することで、出願人がより長い時間をかけて、その産業戦略のニーズに基づき、特許戦略を構築することができるようにする。