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台湾の特許・意匠出願における新面接制度の運用開始



台湾の特許・意匠出願における新面接制度の運用開始

 

台湾知的財産局は、20174月から6月までの期間、面接制度の改善点を含めた新面接制度の試行を実施した上で、201771日から新面接制度の正式な運用を開始し、それに伴い、面接作業要点も改定されました。新面接制度では、その運用に、より柔軟性が見られるようになり、出願人と審査官との意思の疎通をより迅速かつ円滑に行うことが可能になり、審査の品質及び効率の向上につながることが期待されます。以下に、新面接制度の主要なポイントを具体的に説明いたします。また、弊所にて作成した「経済部知的財産局専利案件面接作業要点」(以下、「面接作業要点」)の日本語訳を添付いたしますので、ご高覧いただければ、幸いに存じます。

 

一、面接要請可能時期

新面接制度の大きな改正点の一つが、面接要請可能な時期の拡大です。

従来は、オフィスアクションに対する応答前の面接の要請は受諾されず、応答書の内容を確認してから面接が行われることが殆どでした。

それに対し、新面接制度では、審査請求後から査定までの間のどの時点でも、面接を要請することが可能となりました。したがって、オフィスアクションへの応答前に面接を要請することもできます。なお、無効審判手続きにおいても、無効理由書を提出した後のどの時点でも、面接を要請することが可能になりました。

また、オフィスアクションが発せられる前の面接も可能になったため、発明の技術的内容について審査官に説明を行うことにより、審査官の発明に対する理解及び審査の進行を促すことが期待できます。

オフィスアクションに対する応答をする前に面接を行えば、審査官の心証をより的確に把握することができるため、より有効な応答が可能となるというメリットがあります。一方、台湾知的財産局は、発せられたオフィスアクションに対する応答後(意見書及び補正書の提出後)の時点が、争点がもっとも明確となるため、応答後又は応答と同時に面接を要請し、面接において意見書及び補正書について審査官との意思疎通を図ることを勧めています。なお、この場合は、必要であれば、面接を終了する際に、更に1回の意見書、補正書の提出の機会を与えるよう審査官に要請することが可能ですので、再審査の段階でのオフィスアクション対応の場合であれば、この手順で面接を要請することがより好ましいかもしれません。

 

二、面接要請書の提出

新面接制度のもう一つの大きな改正点は、面接を要請する正式な書類が定められたことです。

旧面接制度では、所定の面接要請書がなく、面接のポイントは説明せずに意見書内に「面接を要請する」との一文を記載すればよしとされていました。

それに対し、新面接制度では、台湾知的財産局所定の面接要請書を用いて面接を請求しなければなりません。また、面接要請書においても、面接内容のポイントを要約して明記する必要があります(「面接作業要点」第3点)。

 

三、電話面接

「面接作業要点」には、従来と同様、電話面接に関する明文での規定はありませんが、この度の実務変更以降、一部の審査官は、電話によるやりとりで応答・補正の方向についてある程度意見を示してくれるようになりました。ただし、電話面接の可否はあくまでも審査官次第です。

 

四、出席者

面接には、従来と同様に、代理人のほか、発明者又は出願人(従業員を含む)も出席することができます(「面接作業要点」第4点)。

 

五、面接の庁費用

        面接を要請する場合、庁費用は従来のとおり、1,000台湾ドルです。

 

六、面接後の審査官の処理スケジュール

台湾知的財産局によれば、面接後、出願人が別途意見書や補正書を提出する必要がない場合は、面接日から12ヶ月以内にオフィスアクション(査定書を含む)が発せられ、一方、別途意見書や補正書を提出する必要がある場合も、意見書や補正書の提出後、12ヶ月以内にオフィスアクション(査定書を含む)が発せられます。

 

七、むすび

新面接制度は、旧制度よりも運用における柔軟さが増し、出願人にとってより有効な利用が可能になりました。台湾では、面接で、審査官との意思の疎通を図り、発明に対する理解を促すことにより、特許査定率の向上が期待できますので、積極的に活用されることをお勧めいたします。

 

ご質問、お気づきの点、ご要望などございましたら、お気軽に弁理士の郭 (kjy@leeandli.com)又は弁理士の古(shushanku@leeandli.com)までお問い合わせください。

 


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経済部知的財産局専利案件面接作業要点
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