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東芝vs.台湾光ディスクメーカーの権利侵害訴訟で東芝が再び勝利

簡秀如/Winona Chen


日本のハイテク関連の大手メーカーである株式会社東芝(以下「東芝」)は、先ごろ、知的財産裁判所の判決で再び勝訴し、当該案被告の台湾DVD-ROMメーカーは故意に権利を侵害したと判示され、計7200万新台湾元あまりの賠償金を東芝に支払うよう命じる判決を受けた。
 
東芝は20116月に、台湾の光ディスクメーカーが自らのDVD-ROM特許(中華民国第098207号発明特許)を侵害したと主張し、知的財産裁判所に訴えを提起した。第一審は20129月の100年(西暦2011年)度民専訴字第60号判決で、被告の会社は故意に権利を侵害したと認め、被告の会社とその責任者に対し、損害額の最高3倍の懲罰的賠償金、即ち総額約589万新台湾元及びその利息を支払うよう命じた。その後、双方が上訴し、知的財産裁判所第二審は2014227日に101年(西暦2012年)度民専上字第50号判決を作成して、原審の「被告は故意に権利を侵害した」とする認定を維持するとともに、被告の会社及びその責任者である陳碧華に対し、第一審で定めた金額のほかに、6655万新台湾元及びその利息、即ち総額7200万新台湾元あまりを連帯して賠償するよう命じた。
 
知的財産裁判所はこの判決のなかで、「被告のDVD-ROM製品は業界共通のDVD-ROM標準規格に合致しなければならない」という前提に基づいて、DVD-ROM規格書を権利侵害の比較分析の対象物として採用した。このほか、裁判所は判決理由において、「損害賠償額計算時に被告がその権利侵害製品の販売額から控除することを主張できる『コスト』と『必要経費』は、会計学上の直接費に近似しており、会計学上の間接費は含まない。すなわち、原告が請求できる損害賠償は通常は会計学上の『粗利益』であり、『粗利益』からさらに間接費又は税金を差し引いた『純利益』又は『税引利益』ではない」と重ねて説明している。これは知的財産裁判所が最近「粗利益」を損害賠償計算基準とする傾向と一致する。
 
被告は、「その事業では結果的に利益を得ておらず、それどころか負債がある。したがって、高額の損害賠償を負担する必要はない」と主張しているが、知的財産裁判所は前記判決においてこの抗弁を拒み、「権利侵害者の工場賃貸料、修繕費、保険料、減価償却費、各項償却費、権利金、労務費などのコスト及び費用は、その所得利益から控除することはできない。さもなくば、特許権者が権利侵害者に代わって当該これらのコスト又は経費を支払うことにほかならず、公平性及び社会通念に合致しない」と具体的に指摘している。
 
知的財産裁判所のこの判決結果は、台湾では有効な知的財産保護環境が専利権者に提供されており、さらに、他人の知的財産権を尊重するようメーカーに注意を促していることを明示している。

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