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「発明の単一性」に関する改訂審査基準が2019年1月1日より発効



審査官による発明の単一性判断の一貫性を向上させるため、智慧財産局(台湾の知的財産権主務官庁。日本の特許庁に相当。)は20191月に「発明の単一性」に関する改訂審査基準を公表し、同年11日より施行する。今回の改訂のポイントは以下のとおりである。
 
1.「特別な技術的特徴」の定義を明文化
今回の改訂では、特別な技術的特徴について、「特許出願に係る発明全体が従来技術に対して貢献をもたらす技術的特徴であり、すなわち、従来技術に比べて新規性及び進歩性を有する技術的特徴である」と定義づけられた。また、原則として、まず従来技術を検索し、さらに従来技術と対比することにより、特別な技術的特徴を確認すべきである旨、定められている
 
2.「発明の単一性の判断手順」を改訂
改訂前の審査基準における「特別な技術的特徴の予選」の手順削除され、改訂後、発明の単一性の判断には以下の手順が含まれることになった
 
1)各独立項に記載された発明の間に、単一性を有するか否かの判断
 
各独立項に記載された発明の間に同一の又は対応する技術的特徴がない場合、又は明細書、特許請求の範囲及び図面に記載された従来技術に基づいて、各独立項間の同一の又は対応する技術的特徴が従来技術又は出願時の通常の知識に属すると認定できる場合、各独立項間に特別な技術的特徴はなく、特許出願は発明の単一性を有さないと判断される。
 
2)従来技術の検索
 
各独立項に係る発明の間に明らかに発明の単一性を有さないものではない場合、従来技術を検索する。原則として請求項1に係る発明から検索を始める。請求項1に係る発明に特別な技術的特徴がないと判断する場合、各独立項に係る発明の間には、同一の又は対応する特別な技術的特徴がなく、特許出願は発明の単一性を有さないと判断される。
 
3)請求項1に係る発明が特別な技術的特徴を有すると判断する場合、さらにその他の独立項に係る発明がその特別な技術的特徴と同一の又は対応する技術的特徴を有するか否かを判断する。有さない場合、特許出願は発明の単一性を有さないと判断される。
 
3.「明らかに発明の単一性を有さないものではない」場合の判断を新設
従来技術を検索するとき、原則として請求項1に係る発明から検索を始めるが、次の各号のいずれかに該当する場合、その他の請求項から検索を始める。
 
1)請求項1に、記載要件を満たさずその特許出願に係る発明内容を確認することができない、発明の定義を満たさない、法定の特許の対象ではない、産業上の利用可能性の要件を満たさない等の状況がある場合。
2)請求項1は発明の最も代表的な独立項ではないことが明らかである場合。
 
4.「審査注意事項」を改訂
審査意見通知書にて発明の単一性欠如の拒絶理由がある旨指摘された場合、拒絶査定を下すことができる。拒絶査定を下してもよく、最終通知を発しても審査の遅延をもたらすことはないと判断した場合、最終通知を発することができる。
 
改訂後の審査基準が確実に実行されれば、発明の単一性の要件に関する判断の一貫性及び審査効率の向上に大いに寄与することになると思われる。

    



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