ニューズレター
金融持株会社法第45条に定める利害関係者との取引に関する規制について
金融持株会社法第45条では、金融持株会社又はその子会社が同条に規定された利害関係者と与信以外の取引を行う場合、その条件はその他の同種取引の対象者に対する条件よりも有利となってはならない旨、また3分の2以上の取締役の出席した取締役会において、出席取締役の4分の3以上の賛成による決議が必要である旨規定されています。
また、金融監督管理委員会の2005年7月8日付け金管銀(六)字第0946000269号書簡によると、当該金融持株会社の経理部門は、取締役会の決議の参考とするため、取引条件がその他の同種取引の対象者に対する条件よりも有利ではないことを証明する文書を取締役会に提出しなければならないとされています。
これについて、金融監督管理委員会から、2016年8月19日に金管銀法字第10510002860号令が出されました。これによれば、次の場合には、経理部門は自ら取引価格の合理性について評価することができ、取引ごとに「取引条件がその他の同種の対象者よりも有利ではない」ことの証明文書を取締役会に提出する義務が免除されます。
一、 金融持株会社の銀行子会社、保険子会社、証券子会社の間での直物外国為替取引で、その取引条件が市場実務と合致し、かつ、銀行間の直物外国為替市場の価格と合致している場合。なお、かかる取引に従事する外国為替指定銀行は、利害関係者と行う関連取引についての価格決定方法を定め、取締役会に提出して議決を得なければならない。
二、 取引の金額が新台湾ドル1万元を超えない少額取引である場合。
三、 料金徴収基準が決まっており、かつ、価格交渉ができない公共交通費(高速鉄道の料金など)、電話通信インターネット料金、公共料金に関する取引である場合。