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「パートタイム労働者の休暇に関する規定」に基づく計算について

Lawrence Yu/Shao-Hsuan Tseng


ライフスタイルの変化とともに、労働者の雇用形態もますます多様化が進んでいます。労働者がパートタイム(Part-time Work)で働く形も、現在の社会では珍しくなく、その「パートタイム労働者」の権利をいかにして保障していくかが、重要な課題となっています。

 

「パートタイム労働者」は、勤務時間が同一事業所内のフルタイム労働者(All-time Work)の勤務時間より短く、労働時間の長短も労使双方の話し合いによって決定する就業形態で働く労働者を指します。

 

よくみられるパートタイム労働のタイプは以下の通りです。

 

第一類型には、以下の形態が含まれます。

・通常の労働時間帯内に働き、かつ出勤及び退勤時間も固定されているが、毎日の労働時間がフルタイム労働者より短い場合。例えば、企業の内部で雇用されている半日勤務の事務アシスタントが挙げられます。

・フルタイム労働者の勤務時間外の業務の必要性に対応するため、雇用主が追加でシフトを入れて雇用している場合。例えば、会社の夜勤秘書または夜間業務を行なうカスタマーサービス従業員が挙げられます。

・企業の営業ピーク時の必要性に対応するため、1日又は1週間のうちピーク時に固定のシフトを入れて雇用する場合。例えば、飲食業者が昼食、夕食の時間帯に追加するホールスタッフ又は厨房スタッフ等が挙げられます。

 

第二類型は、パートタイム制とフレックスタイム制を結合した就業形態であり、毎週(又は毎月、特定期間内)の総労働時間数は約定されているものの、それぞれの週(又は、月、特定期間)における各日の勤務時間及び労働時間が固定されていない場合です。よくみられるのは、シフト制を採っている飲食店又はコンビニのスタッフです。

 

最後に第三類型は、ワークシェアリングのために、パートタイム労働者として雇用される場合です。例えば、二人のパートタイム労働者を雇用し、通常は一人の労働者が行なう職務を分担させる場合です。

 

パートタイム労働者の「定例休日」(中国語:「例假」)、祝日及び休暇等に関する権利を明確にし、保障するため、主務官庁は2014127日に「パートタイム労働者の雇用に関し注意すべき事項について」を定め、その後労働部が2016816日にこれを改定しました。

パートタイム労働者の休暇の期間については、原則として、フルタイム労働者の労働時間に対するパートタイム労働者の労働時間の比率をもって算定します。ただし、例えば、(国定の)記念日、メーデー及びその他主務官庁が定める祝日等、例外的に、パートタイム労働者にも休暇を与える必要があるものがあり、賃金支払もこれに応じて行われます(詳細は以下の2参照)。また、妊産婦の母体保護を目的として、女性のパートタイム労働者の健康を保障するために与えられる休暇(例えば、出産休暇又は産前休暇等。)には、上記の割合に応じて算定するという方法は適用されず、雇用主は労働基準法第50条及び性別工作平等法第15条に基づき、連続した期間の休暇を与える義務を負います。また、子を養育するための無給の育児休業を申請する場合も同様です。

 

パートタイム労働者の休暇算定についてより分かりやすく説明するため、以下では、勤務年数1年、1日当たりの労働時間数4時間、毎週の勤務日数は5日、時給新台湾ドル133元の場合を例として、「定例休日」、「国定の祝日」及び「病気休暇」の三種類の休暇について、パートタイム労働者の休暇の期間及び雇用者が支払うべきの賃金の算定例を示します。

 

【例】

 

1.「定例休日」(例假)

パートタイム労働者の定例休日は、フルタイム労働者と同じです。すなわち、7日あたり少なくとも1回の休日を与えなければならないと規定されています。但し、パートタイム労働者との間で約定した時給には定例休日の賃金も含まれているので、雇用主はこれらの定例休日の賃金を別途支払う必要はありません。

 

2.国定の祝日

パートタイム労働者は、(国定の)記念日、メーデー及びその他の主務官庁が定める祝日に休暇を与えられなければなりません。雇用主が払うべき賃金は、労働者が当日に出勤した場合、2倍の賃金を支払わなければなりません。以下は、4種類の出勤状況に応じて、それぞれパートタイム労働者に与えるべき賃金を算定したものです。

(1)       国定の祝日にシフトが入っていたが、出勤を免除された場合:532元(133×4=532

(2)       国定の祝日にシフトが入っており、かつ、出勤した場合:1,064元(133×2×4=1,064

(3)       国定の祝日にシフトが入っていなかったが、出勤した場合:1,064元(133x×2×4=1,064

(4)       祝日にシフトが入っておらず、出勤もしなかった場合:0

 

3.病気休暇

パートタイム労働者は、毎週の平均労働時間数を40時間(フルタイム労働者の勤務時数)で除し、与えられるべき休暇日数を乗じた後、更に8時間を乗じた時間分の病気休暇が与えられます。例えば、1日当たり4時間の労働時間、毎週の勤務日数が5日であるパートタイム労働者が取れる病気休暇は、年間120時間((20÷40)×30×8=120時間)となります。病気休暇期間の賃金は半額が与えられます。

 


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