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意匠権侵害の判断についての新実務



2004年版の意匠権侵害鑑定要点によると、意匠権侵害の判定は以下の2点を同時に満たさなければならない。(1)一般消費者のレベルによって係争意匠と権利侵害被疑物の視覚的な外観全体が同一又は類似すると判断され、また(2)権利侵害被疑物には係争意匠の新規な特徴(point of novelty)が含まれる。いわゆる新規な特徴とは、係争意匠登録出願に係るデザインが出願前の従来技術に照らして、客観的にそれに新規性、創作性等の意匠登録要件を備えさせる革新的な特徴を指し、それは視覚に訴える視覚的デザインでなければならず、機能的デザインであってはならないことを指す。

 

しかしながら、20162月に台湾経済部智慧財産局(台湾の知的財産権主務官庁。日本の特許庁に相当)より公表された改訂版の意匠登録侵害判断要点では、上述の(2)は削除され、且つ(1)の一般消費者について、さらに「係争意匠に係る物品及び従来技術を合理的に熟知する者(familiar with similar prior art)」と定義された。このほかに、権利侵害被疑物と係争意匠が類似しないことが明らかでない(not plainly dissimilar)時、「三方対比法」(three-way comparison)を通して係争意匠と権利侵害被疑物の視覚的な外観全体が同一又は類似であるか否かを判断する補助的手段とすることができる。もし、権利侵害被疑物と係争意匠の違いが十分に明らかである場合(sufficiently distinct)には、三方対比をする必要はなく、両者の外観が同一でも類似でもないと直接認定することができる。「三方対比法」とは、係争意匠、権利侵害被疑物、従来意匠の3つを同時に対比し、権利侵害被疑物の外観が従来意匠と比べて、より係争意匠に類似する場合には、係争意匠と権利侵害被疑物の視覚的な外観全体が類似すると認定する傾向があり、相対的に、権利侵害被疑物の外観が係争意匠と比べて、従来意匠により類似する場合には、係争意匠と権利侵害被疑物の視覚的な外観全体は類似しないと認定する傾向があることを指す。

 


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