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我が国の銀行がその海外子銀行に対して行う与信取引に係る規定



銀行法第32条、第33条及び「金融控股公司法」(「金融持株会社法」。以下「金控法」)第44条の規定により、銀行が関係人に対して与信取引を行うとき、以下の規定を遵守しなければならない。
1.         銀行法第32条:銀行はその関係人に対し無担保与信を行うことができない。これらの関係人には、銀行が払込資本総額3%以上を所有する企業、銀行の内部者(銀行の責任者、職員及び主要株主を含む)及び銀行の責任者又は与信業務を行う職員と法定の利害関係を有する者が含まれる。
2.         銀行法第33条:銀行とのその関係人との間の担保与信は、一定の手続的制限(たとえば、与信額が主務官庁の規定する金額以上に達する場合、3分の2以上の取締役が出席し且つ出席取締役の4分の3以上の同意を得なければならない)及び実質的制限(たとえば、実質的な担保を有していなければならず、且つその条件はその他同類の与信対象より有利であってはならない)に合致しなければならない。これらの関係人には、銀行が払込資本総額5%以上を所有する企業、銀行の内部者(銀行の責任者、職員及び主要株主を含む)及び銀行の責任者又は与信業務を行う職員と法定の利害関係を有する者が含まれる。
3.         金控法第44条:金融持株会社の銀行子会社はその関係人に対して無担保与信を行うことができない。担保与信を行うとき、銀行法第33条の規定を準用する。これらの関係人には次に掲げる者が含まれる。(1)当該金融持株会社の責任者及び大株主、(2)当該金融持株会社の責任者及び大株主が独立資本、合資で経営する事業者、又は責任者を務める企業、又は代表者である団体、(3)半数以上の取締役が金融持株会社又はその子会社と同じである会社、及び(4)当該金融持株会社と当該子会社の責任者及び大株主
このほか、銀行法施行規則(「銀行法施行細則」)第4条の規定により、上記銀行法第32条及び第33条にいう企業には、銀行が主務官庁の許可を得て50%以上を単独又は合計で投資した海外の金融機関は含まれない。金控法には類似の規定がないが、実務上、同一グループに属する国内外の金融機関はしばしば互いに資金支出を行う必要があり、これらの状況について、上記銀行法第32条、第33条及び金控法第44条規定の適用を排除することができるか否かには、疑義がある。
金融監督管理委員会(以下「金管会」)は20141120日に金管銀法字第10300258130号通達で銀行法及び「金控法」につき、以下のように明文解釈を行った。
1.         銀行法施行細則第4条にいう「銀行が主務官庁の許可を得て50%以上を単独又は合計で投資した海外の金融機関」とは、外国の金融主務官庁の許可により設立した海外の子銀行を指す。
2.         金融持株会社の銀行子会社が、その持株比率50%以上且つ前記規定に属す海外子銀行に対して与信取引(インターバンク・オーバードラフトを含む)を行うとき、「金控法」第44条の規定を適用しない。
金管会の上記解釈通達によれば、我が国の銀行(金融持株会社の子銀行であるか否かにかかわらず)の海外子銀行が外国の金融主務官庁の許可により設立された場合、我が国の銀行と当該海外の子銀行との間の与信取引には銀行法第32条、第33条及び金控法第44条の規定が適用されないはずである。
 
 


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